Lesson15-2 5歳児の遊び方

5歳児の遊び方

5歳児ともなると体の運動機能やバランス感覚が充分に育っているので、複雑で体力の必要な遊びにも挑戦するようになります。このくらいの年頃の子どもたちがルールを守って公園で遊ぶ姿もよく見られます。

ベビーシッターとしては、子どもの屋外遊びに直接手を貸すことはあまりないでしょう。怪我をしないように見守ったり、他の子どもたちの仲間入りができるように後押ししたりはしても、集団に混じって遊ぶことはほとんどありません。

屋内遊びに関しても、子どもが1人遊びに耽ることもありますので、どちらかといえば見守ったりサポートしてあげたりするのが基本の役割となります。では、この時期の遊び方について見ていきましょう。

屋外遊び

個人で遊ぶもの

一緒に遊ぶ子どもがいなかったり、孤独を好む子どもであれば、外に出ても1人で遊ぶことがあります。たとえば鉄棒は1人でも遊べますね。充分な筋力があれば自分の背より高い鉄棒にぶら下がることもできるようになりますし、早い子は前回りができるようになっています。

ぶら下がったまま自転車をこぐ要領で両足を動かしてみたり、握った両手の間から両足を通して鉄棒にかけてみる、といった動きが可能になっています。怪我の危険性がありますので、できるだけ近くで見守っておいたほうが良いでしょう。

ブランコはかなり個人差のある遊具なので、上手くこげない場合もあります。本人の運動神経だけでなく、ブランコをこいだ経験の有無にもよりますので、たとえばこの時期に立ちこぎができないからといって不安がる必要はありません。

集団で遊ぶもの

4歳のころから鬼ごっこや鬼ごっこをアレンジした遊びに興じる子どもはたくさんいますが、5歳ともなるといよいよ熱を帯びてきます。体力の伸びる時期ですから、缶蹴りなどはいっそう激しい動きを伴うものになるでしょう。

球技も上手にできるようになる時期です。柔らかいボールを使ったドッジボール、鉄棒をゴールに見立てたサッカーなど、全身を動かして友達と遊ぶのをとても楽しく感じていますし、ルールを遵守するように働きかけたりします。

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体力の必要な遊びになると男の子と女の子が一緒に遊ぶことは稀になりますが、リズミカルに歌を歌いながらの大縄跳びけんけんぱなら、男女混じって遊ぶこともあるでしょう。

この時期の男の子と女の子の遊び方の違いとして、男の子はテレビで見た戦隊物の真似っこ、女の子はやはりままごと遊びをすることが多いようです。

屋内遊び

集団で遊ぶもの

世代によっては4人でコントローラーをつなげてテレビゲームの同時対戦を行う、という遊び方を想像してしまいますが、もう少し多人数でもできるアナログな遊び方の方が、この時期の子どもたち向けと言えるでしょう。

みんなで集まるタイプの遊びとしては、連想ゲームごっこ遊びなどが挙げられます。お店屋さんごっこなどはイメージの世界で遊ぶものですから、想像力の豊富な子どもはストーリー性のある展開を実演して見せることもあります。

百人一首まで行くとちょっと敷居が高いかもしれませんが、複数人でカルタなどに興じることはままあります。こういうときはベビーシッターが読み上げる役になったりすることもありますし、大人と子どもで意外と対等に遊べてしまうこともありますので、仲良くできる間柄なら年齢差を気にせず集めてしまっても構いません。

保育所では、この時期に伝言ゲーム絵を使ったしりとりなど、子どもの感覚器官を使った遊びを取り入れています。

個人で遊ぶもの

この時期は手先の器用さと「中くらい」感覚の発達により複雑な構造物を作ることが可能になるので、男の子は雨の日になるとレゴブロックなどで遊ぶことが多いようです。5歳児を対象にしたプラモデルや模型も販売されており、作ったもので遊ぶことも考えると「ミニ四駆」などのおもちゃを作ってみるのも良いかもしれません。細かい部分は大人も手伝う必要がありますから、養育者と子どもとのコミュニケーションにもなります。

女の子はお手紙交換やお絵かきに興じる傾向が強くなります。特にお絵かきは、好きなマンガのキャラクターを真似して描いてみたりしているうちに、意外なほど完成度の高いものを描けるようになることもあります。指を動かす練習にもなりますし、好きなようでしたらどんどん描かせてあげると良いでしょう。