Lesson12-2  2歳児との遊び方

2歳児はどんな遊びをするの?

行動範囲が広くなり、手先が器用になったことで、2歳児の遊びは一気に広がりを見せるようになります。成長の早い子なら他の子と一緒に遊ぶこともありますし、引っ込み思案の子でも他の子の遊びを真似ることがあります。社会性も身についてきているのですね。

遊び方にもちょっとした工夫が必要で、子どもの将来的な身体能力や手先の器用さを伸ばすためには、屋外遊びと屋内遊びをバランスよく取り入れる必要があります。家事代行などを頼まれている場合はなかなか応えられないこともありますが、子どもの発達のためを思うなら、積極的に子どもと遊びましょう。

屋外遊び

スポーツ選手のトレーニングのような言い方になりますが、体幹を鍛えること、バランス感覚を養うこと、この2点がとても重要です。

ボール遊び

体幹とバランス感覚を鍛えるのにボール遊びはうってつけです。ボールの投げ合い、蹴り合い、どちらも子どもは大好きなので、ボールを用意して持ち歩けるようにしておくと良いでしょう。ボールは軽くてつかみやすく、怪我をしない程度に柔らかいものにします。

影踏み

様々な子どもの影と自分の影を見分ける過程で子どもの自己認識を強化する遊びです。鬼役の影を追いかけることで足腰が、他の子どもと一緒に遊ぶことで社会性が鍛えられます。ただし、この時期ではまだ他の子と一緒に遊ぶとは限りませんので、成長したときのために頭の片隅に置いておく程度でも構いません。

鉄棒

ぶら下がって腕の力をアップさせるのに最適です。もちろん前回りや逆上がりなどができる年ではありませんが、腕を大きく上げて鉄棒を掴み、体を少し持ち上げたりするぐらいなら2歳児にとってもちょうどいい運動になります。

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ブランコ

これも子どもの足腰とバランス感覚を強化する遊びです。ただ、ブランコ自体は慣れないと危険なものですので、大人と一緒に乗れるような大きいものか、あるいは大人がいつでも手助けできる環境で遊びましょう。

屋内遊び

屋外遊びのように身体を使うわけではありませんが、手先の器用さを伸ばしたり、社会性を身につけたりするには屋内での遊びがうってつけです。また、屋外遊びと違って思いがけない筋肉が鍛えられることもありますので、体を鍛える意味でも屋内遊びを禁じてはいけません。

積み木・ブロック遊び

積み木は年齢によって遊び方が大分異なりますが、2歳児の場合は積んで崩してを繰り返す感じになるでしょうか。基本的にはただ積むだけですが、その内に子どもの心の中にある車や家などをイメージして積むこともできるようになります。

風船遊び

風船を膨らませることで肺活量を鍛える、といった側面もあるのですが、空を無重力空間のようにふわふわ飛んでいく風船を追いかけるだけでもなかなか楽しいものです。もちろん外でも出来ますが、その場合は水を入れて即席のボールにしても面白いでしょう。

お絵かき

手先が器用になってきたため、お絵かきも十分に楽しめる年齢になります。自分で迷路を作ったり、絵を描いたりできるようになるのです。

2歳児まではわしづかみしやすいクレヨンなどを使っていたと思いますが、この時期もまだ指の動き上手くなったとは言え熟練されているわけではありませんので、ある程度は注意深く道具を選ばなければなりません。いくつかのクレヨンを選んで、実際に楽しく使えるかどうか試してみましょう。

完成したものを褒めなかった場合は、お絵かきという行為が自己否定につながりかねません。絵はきちんと褒めるべきです。また、描いた絵にどのような意味づけをしていくかで、子どもの絵を描く意欲も変わってくるでしょう。たとえば子どもが父親の絵を描いたら「ママの絵も見てみたいな」と言ってそれとなく先を促す、といった具合です。

真似っこ・ままごと

見たことのある動植物の真似っ子をしたくなる子もいます。たとえば両手を上に上げてウサギのようにジャンプしたり、四つん這いで犬のように前進したりするのは、見覚えのある動物の真似っこですね。真似っ子は普段の生活では使わない筋肉を鍛えるきっかけになったりしますので、自発的に行っているのであればやめさせる必要はありません。怪我をしないように見守りましょう。

子供同士でままごとをするにはもう少し年齢を重ねる必要がある場合が多いのですが、この時期でも養育者と一緒にままごとを遊びを楽しむ子もいます。親や子どもの役割を演じることで社会性メタな自己認識も身につきますので、積極的に取り入れてみるのが良いでしょう。

粘土遊び・新聞紙ちぎり

細かい指の動きをさらに鍛えていく遊びです。粘土や新聞紙を細かくちぎって遊ぶことでより器用になりますし、粘土をこねてなにかを作れば造形力想像力も伸びていくでしょう。

注意点としては、普通の粘土は子どもが口に入れると危険であること、古くなった小麦粉で小麦粉粘土を作って使用する場合はアレルギーに注意する必要があることくらいでしょうか。