新生児とのコミュニケーション
新生児の頃から積極的にコミュニケーションをとってあげるのは、子どもの発達に資するものです。ここではいくつかのポイントを抑えながら、新生児とのコミュニケーションの取り方について考えましょう。
不快を快にする
新生児は「お腹がすいた」「おむつが濡れた」などの不快な状況を脱するために、泣いて養育者を求めます。そこで大事なのは、濡れたおむつを替えるなどして、不快の原因を取り除いて快適な状態にしてあげることです。
子どもと養育者との絆は不快から快へと変わるその過程で形成されるものです。したがって、この時期のコミュニケーションにおける一番の基本は、新生児の要求に応じることと言えるでしょう。親は子どもが泣いたら飛んでいきますが、ベビーシッターもまた同じように子どもに親身にならなければなりません。
子どもを放置するのは愛着(アタッチメント)の不足につながります。これは子どもの発達にとっては危機的なことで、情緒障害など様々な問題を引き起こす原因にもなります。お世話をするときは子どものことを第一に考えましょう。
6ヶ月未満の子どもとの遊び方
子どもが「うーうー」といった喃語で話しかけてきた場合は、意味が分からなくとも「うーうー?なあに?」と同じ言葉を返したりして、積極的にコミュニケーションを取るように心がけます。
首がすわってのどが開放され、発声器官が発達してきたら、赤ちゃんは次第に様々な声を出せるようになります。声を出すのはコミュニケーションを発達させる上でとても大事なことですから、多様な声、特に笑い声を引き出せるように、遊び方に工夫すると良いでしょう。
赤ちゃんの全身を軽くくすぐってみたり、唇をぶるぶる震わせて音を出してみせたりすると、なかなか効果的です。子どもの反応に緩急がつく「いないいないばあ」も子どもには人気の遊びと言えるでしょう。「ばあ」のタイミングを掴めばリズム感も養われます。
おもちゃの選び方
生後間もないころから2ヶ月ごろまでは、音や動きに反応する段階です。もしおもちゃを用意するとしたら、ベビーベッドの上に吊り下げられるタイプのおもちゃ(ベッドメリー)や、美しい音を奏でるオルゴールなどがおすすめです。
生後3~5ヶ月ごろになると新しいおもちゃの購入を検討する時期です。ガラガラなどの音の出るもの、赤ちゃんが自分の手で触って遊べるものがおすすめです。選ぶ際は、軽くて握りやすいかどうか、赤ちゃんが舐めても大丈夫な素材でつくられているかどうか、といった点を考慮します。
また、この頃になると外の世界にも興味を持つようになります。外に連れ出して鳥や虫の鳴き声を聞かせてあげたり、揺れる木の葉や季節の花々を見せて、外の世界の刺激をたくさん取り入れられるようにしてあげましょう。